書評 (Book Reviews)
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ペーパーバックを読もう!
◎ペーパーバックって何?
 ペーパーバック (paper back) は、安い紙に印刷された安価な本の総称です。 要は、日本で言うところの文庫本のようなもので、ハードカバー (hard cover) の反対と思えばいいでしょう。
 ペーパーバックは、日本の文庫本と比べると驚くほど低品質です。 カバーには分厚い紙が使われ、タイトルにエンボス(浮き彫り)が使われることもありますが、 中の紙を触るとインクが手に写ったり紙面を汚したりするほか、紙質はわら半紙と大差なく、日本の新聞紙の方が上質な紙だと思います。 その代わり、日本の文庫本より一回り大きくて分厚いにも関わらず、とても軽量で持ち運びに優れ、驚くほど安価に販売されいます。
 日本には、再販価格維持制度という市場経済を真っ向から否定する制度があるため、本は印刷された価格どおりの値段で販売されています。 しかし、海外にはそんな規制がない国が多く、ペーパーバックは表示価格と異なる値段で流通しています。 簡単に例えるなら、日本でも飲料がさまざまな値段で売られているのと同じです。 多くのペーパーバックは8米ドル程度ですが、輸入の手間がかかっているにも関わらず、Amazonなどの通販サイトで900円程度で購入できます。 もちろん、表示価格が同じであっても本によって販売価格が異なります。 でも、この方がいたって普通と思いませんか? 資本主義社会なんですから。 本だからといって、表示価格で売られるのが当たり前とされている日本社会の方が歪んでいます。 需給に合わせて価格が変わり、例え海外の商品でも妥当な価格で手に入れることができる。 これこそ本来あるべき市場経済でしょう。
 ペーパーバックを読むには、もちろん語学の能力が必要になります。 しかし、世界が日本語以外の言語であふれているのと同じ理由で、世の中には日本語以外の言語で綴られた書籍であふれています。 言語の壁を越えて書物に手を出すと、今まで読むことができなかった書物に出会うことができます。 あなたが好きな作家の未邦訳の書籍、邦訳されているが絶版で入手困難な書籍など、言語の壁を越えることで読書の世界を広げることができます。
 あなたも、是非ペーパーバックを手にしてください。 邦訳された本は、無意味に複数巻に分離され、輸入されたペーパーバックより高値になっていることがよくあります。 邦訳された本は絶版になっていても、ペーパーバックならば容易に入手できることもよくあります。 あなたが読みたい本を妥当な価格で手に入れようと思ったとき、最も簡単な方法がペーパーバックを手にする事かもしれません。
◎ペーパーバックを読む意味は?
 正直なところ、私は外国語なんて大嫌いです。 海外の言語を勉強するぐらいなら、日本語を正しく使いこなせるように努力する方が遥かに大事な事だと信じています。 では、なぜペーパーバックを読む事を勧めるのか? それは、自分が受けてきた教育が役に立っていない事に腹が立つこと、世の中の趨勢となっている言語が使えないことは不便なこと、 そして、ペーパーバックを読む事によって、この理不尽で不便な状況を少々変える事ができるためです。
 個人的なこと書くと、私は、中学から大学の一般教養学部までの8年間も英語教育を受けたことになります。 しかしながら、外国人と英会話するどころか、英字新聞や雑誌を読む事すらままならない。 こんな状況は少しも面白くないので、英語をまったく無視する人生を歩んできました。 しかしある時、本当に下らない本なのですが、未邦訳の巻を含むシリーズ物の物語に出会います。 調べてみると、Amazonで安価に未邦訳のペーパーバックを買う事が出来る。 これが私の背を押し、英語で書かれた物語を読むようになりました。
 話を変えて、仕事上での経験を書きます。 仕事では、企画書やプレゼンのために文章を書く能力と人前で説明する能力が必要になります。 こうした文章を作る能力、人前で喋る能力は、活字を好むか好まないかに大きく影響されているようです。 文章を作ることが苦手、人前で喋ることが苦手な人たちは、必ずと言っていいほど活字を読む事が嫌いです。 活字嫌いでも漫画が好きな人は大勢いますが、漫画を読む事は文書作成能力やプレゼン能力にあまり役立っていないようです。 こんな経験から、英文を読むだけでも語学力が得られるだろうという仮定に立ち、ペーパーバックを読み始めました。 結局のところ、この仮定はあまり当たっていなかったものの、私自身の語学力に相当の影響を及ぼしています。
 これを読んで疑問を感じた方は、是非、英語で書かれた児童向けの書籍を手に取ってください。 ハリーポッターやムーミン、星の王子様など、子供も向けの物語なら何でも結構です。 最初の数ページを読むだけで、自分が学んできた英語がいかに偏っていたかが分かるでしょう。 我々は、たかが児童文学すら読めないほど語彙がありません。 我々は文法を知っているけれど、その文法を活用できるほど語彙を持っていないのです。
 我々日本人は、6万もの漢字を知っていると言われています。 これと比例するかのように、英語のネイティブ・スピーカーたちは6万もの英単語を知っていると言われています。 では、高校や大学の受験に必要な英単語の数は? 桁が違いますよね? 普通に英語の本を読もうと思ったら、2万以上の英単語を知っていないと困難と言われています。 ペーパーバックを読むことは、貧弱な語彙を補う事に繋がります。 よく、辞書を引きながら英文を読むのは良くないと言う人たちがいますが、こんな意見は無視して構いません。 数千の語彙しか持たない人が、辞書もなしに数万の語彙を使いこなす人たちが書いた文を読むなんて無理に決まっています。 辞書を引き引き、徐々に語彙を増やしながら物語を楽しめばいいのです。
◎このサイトを構築したきっかけ
 このサイトは、自分が読んだペーパーバックの書評を公開するために作成しました。 途中、誰もが書評を登録できるように再構築しましたが、基本は当初の目的を遂行するためのサイトです。 小学生の頃からSFが好きだったため、未邦訳のSFや邦訳版が絶版になっているSFをペーパーバックで読みあさり、その書評を掲載するサイトとして始めました。
 でも、なぜ書評を公開するのか? 書評を公開することは自分の意見を公開することなので、批判や中傷の危険が多いにあります。 こうした危険を顧みずに公開するのは、多くの人たちに、読みたくても読めない本が言語の壁を超えると読める事を知って欲しいためです。 書籍を読むだけでは発音や抑揚を理解できないので、言語を自由に使えるようにはなりませんが、 書籍を楽しみながら語彙を広げられ、未邦訳の本に触れる機会を得られ、絶版になった書籍を安価に入手できるようになります。
 私の職場には、英語圏の大学に留学していた人たちが大勢います。 もちろん、彼らの方が私などより流暢に英語を使えます。 しかし、たかだか数年ほどペーパーバックを読んでいるだけの私の方が、彼らより語彙が豊富なのが現状です。 例えば、subtle のように複数の意味合いを持つ単語、mea culpa や per se などのラテン語源の単語など、日常会話からは得られない知識を書籍から得る事ができます。 発音やヒアリングの能力は、Voice of America や CNN を使ってシャドーイングやティクテーションをすることで、いくらでも改善できます。 しかし、語彙を増やすには、活字を読む事が最も効果的です。 ペーパーバックに限らず、外国語の新聞や雑誌でも構いません。是非、ものにしたい外国語の活字にふれる時間を作ってください。 ちょっと努力するだけで、あなたの語学コンプレックスを緩和することができるでしょう。
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