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ドライブベルト |
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ドライブベルトは,ベルトの内側(溝が付いている方)にクラックが入って溝が欠けるほどの状態になった時や,ベルトの外側にまでクラックが入った状態になった時に交換します。
また,車の使用頻度が低い場合,ベルトが傷んでいなくても,プーリーの錆がベルトに付着してベルト鳴きが酷くなる場合があります。
なお,'96以降のエアコン付きの車両の場合は,2430mmのベルト(GM#12576761)を使用します(右の写真:クリックすると大きい写真が表示されます)。
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パーツの取り外し |
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エアクリーナーの後ろにMAF (Mass Air Flow) センサーが付いていますが,エンジン・ファン・カバーを外すときに邪魔になるので取り外します。
まず,センサーのコネクター(右の写真,右側の赤丸)を外し,次にセンサーの後ろ側にある留め金についているマイナスネジ(右の写真,左側の赤丸)を緩め,エアクリーナーカバーの上側と一緒に引き抜きます。
インテークにゴミが入るとエンジンを壊してしまうので、インテークを塞いで作業を続けます。
エアクリーナー・カバーの下側と吸気口は,右の写真のとおり,エンジン・ファン・カバーの上側の5か所にゴムで留められているだけです。
強く引っ張るだけで外れますが,ゴムがエンジン・ファン・カバー側に残った場合,取り外してエアクリーナー・カバー側に取り付けておくと,取り付けが容易になります。
エンジン・ファン・カバーは,右の写真の矢印のとおり,ボディのメンバー側の3本,カバー両側の4本のボルト(10mm)を外すと上側のカバーが外れます。
両側の4本を外すときには,やや長めのラチェット・エクステンションが必要になるので注意しましょう。
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ベルト交換 |
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エンジン・ファンの取り外しは少々面倒なので,このままの状態でベルト・テンショナーを緩め,古いベルトを取り外します。
ドライブ・ベルト・テンショナーは,'96以降の場合,右の写真の矢印が示す場所,発電機の下辺りにあります。
ドライブ・ベルト・テンショナーを緩めるには,テンショナーのアームにある3/8インチの穴を使います。
右の写真の赤丸の部分に3/8インチサイズのラチェットを差し込み,反時計回りに回すとテンションが緩みます。
エンジン・ファンやエアコンのホースなどが邪魔になるので,20cm以上のラチェット・エクステンションがあると作業が容易になります。
なお'96〜'98の前期は,工場出荷時に軸受け部が弱いテンショナー(右の写真,右側)が取り付けられています。
もう現存していないと思いますが,万が一,対策前のテンショナーが付いている場合は,早急に交換しましょう。
'96以降の車両は,クーラントのリザーバータンクの前あたりに環境設定のラベルが貼ってあります。このラベルにベルトの通し方が表示されているので,これを参照してベルトを通します。
ベルトは,エンジンの上側中央にあるアイドラー・プーリーを最後にかけるようにすると,比較的容易にはめることができます。
ベルトを正しくはめたら,セルを一瞬だけ回してベルトを少し張ってみます。
この時,MAFセンサーが外れているため,エンジンがかかってしまうとS.E.S.ランプが点灯してししまうので、一瞬回して即座にイグニッション・キーをOFFの位置まで戻すようにしましょう。
また、排気量が大きいので、ちょっと回すだけでも大きな吸引力が働きます。ゴミ吸入防止のために塞いだ袋を吸い込んでしまわないよう、必ず取り外しましょう。
ベルトを張ったら,懐中電灯などを片手に,すべてのプーリーに正しくベルトが掛かっていることを確認します。
確認が終わったら,パーツを元通りに取り付けて終了です。
なお,交換したベルトがあまり古くないようであれば,予備として車に積んでおくことをお勧めします。
ベルトが切れた場合,ステアリングもブレーキもブーストが効かなくなり,非常に危険です。
備えあれば憂いなしということで,いつでも交換できるように準備しておきましょう。
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