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電気について



自動車の電気回路について
 自動車の電気回路は,すべてバッテリーからプラスを拾い,ボディーアースを介してバッテリーのマイナスへ戻ることで,一つの回路(サーキット)になっています。 一般的に,大出力オーディオアンプや前照灯など大きな電力が必要な場合はできる限りバッテリーの近くから, リレーのスイッチや小さな電飾のように少量の電力が必要な場合は適当なヒューズブロックからプラスを拾います。 そして,車体に付いている適当なボルト等へコードを噛ますことでマイナスへ接続します。

ヒューズについて
 ヒューズ(やサーキットブレーカー)は,過剰な電流が流れた場合に回路を切断するための道具です。 回路に過剰な電気が流れるということは,必ず回路上のどこかで漏電(リーク)などによる短絡(ショート・サーキット)が発生していることを意味します。 そして,過剰な電流が流れると電気コードやスイッチ等が加熱し,最悪の場合,車両火災につながります。
 このため,何らかの電気回路を設ける場合は,必ず一つの回路ごとに一つのヒューズ(やサーキットブレーカー)を取り付けます。

リレーについて
 リレーは電磁石をスイッチとして利用する道具です。 一般的に車の電気回路に用いるレーは,電磁石を動作させる回路と,電磁石の作用によって繋がる回路の二つの回路を持っています。 これによって,1A(アンペア)にも満たない少量の電力でON/OFFを制御する,大きな電流が流れる回路を設けることができます。
 また,リレーを使ってON/OFF制御と大電流回路を分けることによって,大きな電力が流れる回路を短く(電気抵抗を少なく)したり, 危険な回路(大きな電流が流れる回路)を人間から遠ざけることができます。 車の前照灯,ドライビングランプやフォグランプ,車内のイルミネーションなど,大きな電流が流れる回路を作る場合, 安価なスイッチで回路を作ると,スイッチが耐えきれずに溶けてショートしたり発火する場合があります。 大きな電流が流れる回路を設ける場合は,必ずリレー又はリレー付きのスイッチを使うようにしてください。

電圧,電流,消費電力について
 電源コードやスイッチ,コネクタ,リレーなどの各種電気パーツは,使う電流量に合わせて,色々な容量の物が製造・販売されています。 回路を作るとき,使用する電流量に照らし合わせて十分な容量を持ったパーツを使わなければ,発熱 → 発火の危険を伴うことになります。
アンペア(A)
 1960年の国際度量衡総会で採択された「国際単位系」の中で基本単位として定められています。 他の電気・電磁に関係する単位は,この電流の単位であるアンペア(A)を基準にしてます。 国際度量単位系は,フランス語の System International d'Unites を略し,通称"SI"と呼ばれます。 (日本語フォントでは表示できないため通常のアルファベットで記載していますが,Systemのeはgrave(上に°が付く),Unitesのeはacute(上に′が付く)です。)
 なお,まったく覚える必要はありませんが,一応定義を書くと,「1A(アンペア)は,無限に細くて無限に長い導線を,真空中に1mの間隔で平行において,等しい電流をながしたとき,2本の線に2×10-7ニュートン(N)の力を生じる大きさの電流」ということになります。(^_^;

ワット(W)とボルト(V)
 どちらもSIの組立単位です。電力の仕事率,電力の単位がワット(W)で,電圧,電位差の単位がボルト(V)です。 1Wは,1秒間に1ジュール(J)の仕事をする電力で,1J/sec.=1W となります。 1Vは,導線の端から端へ1Aの電流が流れて1Wの電気が消費されているとき,その導線の端と端の電位差が1Vとなり,1W = 1V・A となります。

オーム(Ω)
 電圧,電位差は,起電力と呼ばれることもあります。電位差があると電流が流れるため,こう呼ばれるのです。 そして,1Vの電圧で1Aの電流が流れたときに発生する電気抵抗が1オームとされています。すなわち V / Ω = A となります。

 少々ややこしい書き方をしていますが,こうした定義を使うことで,流れる電流の量を計算することができます。 前照灯などの消費電力(W)をボルト(V)で除算する(割り算)ことによって電流量(A)がだせます。 また,電圧(V)を使う導線などの抵抗値(オーム)で除算することで,流れる電流量を計算できます。 このような計算をして必要な電源コード,リレー,ヒューズなどの各種電気パーツを使ってください。
 なお,使用する電気パーツは,極端に正確な容量の物を選ぶ必要はありません。 つかみで計算して,「10Aの電気が流れるのであれば20Aのコードとヒューズ」と言った具合に,ちょっと多めに,大まかな値の物を使えば結構です。

補足
 老婆心で一つ付け加えます。電気を使うときに最も気を付ける必要があるのは,電流の量,すなわちA(アンペア)値です。 よく,テレビや雑誌などで「××ボルトもの電気が流れてる」などという,明らかに間違った放送や記述があるため,勘違いされる方が多いようです。 電圧は流れません。流れているのは電流です。そして,電圧が高いから危険なのではなく,高電圧によって大きな電流が流れるから危険なのです。
 電圧が高ければ必ず危険という訳でもありません。例えば静電気のように,何万ボルトもの電位差があっても電流が少ないので,あまり人間に害をおよぼさない場合もあります。 ただし,コンピュータのように精密製品にとっては,静電気の電圧による誘電によって壊れしまうことがあります。 要は,電圧によって電流が流れ,電流が流れるから電気抵抗が発生し,電気抵抗によって電力が熱に変換されて発熱し,十分な容量のものを備えないと加熱して発火する危険性があるということに注意してください。