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ここで取り付けを紹介するナビとオーディオについて |
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ナビやオーディオは,取り付け箇所に合わせて様々な製品があり,取り付け方もまちまちです。
このため,ここで紹介する取り付け方は,似たような機器構成のナビとオーディオを取り付ける場合にしか参考になりません。
ここで紹介するナビとオーディオは,次の要件で選びました。
- DVDが見られること。
- 不要なときは格納されるインダッシュ式のモニターであること。
- オーディオの大きさは1DIN。余計な外部ユニットを必要としないこと。
その結果,候補に挙がったのは3機種。価格帯はほぼ同じですが,それぞれ若干の問題点があります。
- パナソニック製インダッシュHDDナビ(CN-HDX730D)+ DVDオーディオユニット(CQ-DMR993D)
問題点
- 走行中に後席モニターでDVDが見られるようにし,さらに,停止中はナビの画面でもDVDが見られるようにするのが困難。(DVDから後席モニターへ接続し,後席モニターの出力をHDDナビに接続する必要がある。)
- 液晶画面が6.5インチと,他の製品より一回り小さい。
- 同じパナソニック製のETC((CY-ET300D)と接続できない。
- パナソニック製インダッシュDVDナビ(CN-DV250D)+ MDオーディオユニット(CQ-MR5000D)
問題点
- ナビゲーション中にDVDを見ようとすると,特定の一地域の簡易ナビゲーションしかできない。(関東から中部へ移動するようなナビゲーションができない。)
- デザインの合うオーディオがない。(今時,派手なディスプレイ表示のオーディオはダサい。)
- 同じパナソニック製のETC((CY-ET300D)と接続できない。
- パイオニア(カロッツェリア)製DVD機能付きHDDナビ(AVIC-H9)+ インダッシュTV付きオーディオユニット(AVIC-V7)
問題点
ITSが推奨されているのに,同じメーカー製でありながらETCとナビが接続できないのは酷い話しです。
それに音響設備となれば,当然,松下よりはパイオニアでしょう(個人的には,松下陣営のビクターの方が好きですが・・・。)。
と言うわけで,候補3(AVIC-H9 + AVIC-V7)を選びました。
結果的には大正解。候補1や2と比べると,画面の大きさもナビの画面も圧倒的に綺麗です。音もスピーカーを換えてないのが信じられないほど向上しました。
オーディオは,数ワットもスピーカーへ出力させたら,もの凄く大きな音になります。無闇に大出力アンプを付けてスピーカーを増やして音圧を上げてもいい音になりません。
アンプにお金をつぎ込むぐらいなら,スピーカーに凝ったり,イコライザーを精緻に調整した方が遙かにいいでしょう。
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接続と取り付けキットについて |
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最近の国産車は,常時電源が黄色,アクセサリーが赤,照明はオレンジ/白といった具合に,さまざまな電源配線からスピーカーの配線に至るまで,ほとんどの配線の色が決まっています。
もちろん,アメ車にそんな常識は通用しません。それどころか,オーディオユニットのサイズまで非常識です。
パイオニアからは,アストロ用の取り付けキットどころか,販売店向けの取り付けマニュアルも用意されていませんが,松下からは取り付けキットが発売されています。
2DINの場合はF-1644DU,1DINの場合はF-1643DUを使います。
取り付けキットには,配線の色が国産車と同じになっている中継コードがあります。
中継コードをアストロのオーディオコネクタへ繋げると,あとは,オーディオユニットと中継コードで同じ色の配線を接続するだけで済みます。
取り付けブラケットもあるので,車体への取り付けも非常に簡単になります。
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安全確保 |
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「電気について」で説明しているように,車のボディはマイナス(アース)になっています。
塗料が絶縁体の代わりをしてくれますが,ボルトやナット,リベットなど,あちこちにむき出しのマイナス端子があるのと同じ状態です。
このため,電気配線を触るときは,必ずバッテリーのマイナス端子から配線を外しましょう。
「ちょっと触るだけだから・・・」と僅かな手間を惜しんだために,事故にあってしまった例が数多くあります。
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純正オーディオの取り外し |
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まず,運転席周りのパネルを取り外します。純正オーディオは,左右に爪があるので,これを摘むと取り外すことができます。
オーディオの背面にラジオアンテナのコネクタ,電源やスピーカーのコネクタが刺さっているので,これらを外します。
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アンテナの取り付け |
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ダイバーシティ・アンテナ,GPSアンテナ,VICSビーコンユニットを取り付けます。
アンテナは,微弱な電界を電気信号に変換します。このため,アンテナの配線を伝わる信号も微弱です。
良好な感度を得るため,アンテナの配線は,RCAコンポジットやスピーカー配線のように,強い電流が常に変化して流れるような配線から可能な限り離します。
また,それぞれのアンテナの配線も,互いにできる限り離して配線します。
ハイルーフなのに,屋根の上にダイバーシティ・アンテナを付けている車をよく見かけますが・・・,格好悪いですよね。あまり大きな声では言えませんが。
TVアンテナは,一杯に伸ばせるのであれば,窓の裏側に張り付けた場合でも十分な感度が得られます。
見栄えを考えるなら,車内用のフィルム状アンテナを使うのが一番でしょう。
車内に設置できるのに,わざわざ外に出して,挙げ句に雨漏りに悩むなんて・・・ダサすぎです。
ハイルーフの屋根は,FRPなので電波を通します。
しかも,僕の車のような安物のハイルーフは,スタクラのように補強材も入っていないので,電波を遮るものがなく,アンテナを隠すのに最適です。
GPSアンテナは,ハイルーフの屋根裏に設置するのが理想ですが,面倒なのでダッシュボード上に張り付けました。どうせダッシュマットの下に隠れてしまうので。
VICSビーコンには,準マイクロ波と赤外線が使われています。このため,VICSビーコンユニットは,赤外線を受信できるよう,ダッシュマットに隠れないように取り付けます。
また,できる限り水平に据え付ける必要があるので,VICSビーコンユニットの下にスペーサーを入れています。
手頃な物がなかったので,エポパテを整形して艶消し黒で塗ったものをスペーサーとして使っています。
なお,ダイバーシティ(Diversity)アンテナとは,複数のアンテナを用意し,感度の良いアンテナから受信する仕組みのことを指します。
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ナビ,オーディオ本体の取り付け |
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まず,取り付けキットに入っているサイドブラケットを使い,ナビとAVユニットを固定します。
次に,ベースブラケットを車両に取り付け,中継コードと車体側のコネクタ,中継コードをナビやAVユニットと接続します。
車速センサーは,車両側のコネクタにある緑/白の配線に接続します。
最後に,ナビとAVユニットを取り付け,化粧プレートを被せ,2DINが入るように車体のパネルを削って取り付けます。
アンテナは,純正のFMアンテナの感度が良いので,変換アダプタをつけ,FM用としてAVユニットに接続しています。
4本のダイバーシティ・アンテナのうち,3本をテレビ用としてAVユニットへ接続し,残りの1本をVICS用としてナビに接続しました。
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その他の配線 |
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パーキングブレーキスイッチの配線は,パーキングブレーキペダルのペダル付近に付いている薄青い線に接続します。
この配線をパーキングスイッチに接続せず少々細工をすれば,走行中でもテレビやDVDを見ることができるようになります。
しかし,今回の目的は,後席モニターでDVDを見られるようにすることであり,運転中に気が散るような装備にはしたくないので,素直にパーキングブレーキスイッチに接続しています。
バック用の配線は,リアエアコンのエバポレーター付近にあるテールランプの配線のうち,薄緑の線に接続します。
リモコン,音声認識コントローラー,音声認識マイクについては,それぞれ運転の邪魔にならないところに張り付けます。
取り付け説明書には,ステアリングホイールに音声認識コントローラーを,ステアリングコラムに音声認識マイクを付けるように図解されていますが,
ステアリング操作やメーターの視認の邪魔になるので,他の場所に取り付けた方がいいでしょう。
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動作確認等 |
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今回の機種選定で唯一の失敗は,車両購入時に取り付けた後席モニターが,外部入力を1系統しか備えていないことでした。
仕方ないから,画質劣化を覚悟の上で,ブースト機能のない(電源配線を必要としない)AVセレクターを取り付けました。
カロッツェリアのナビには,各配線の接続状況を確認できる画面が用意されています。
動作確認と接続を確認できたら取り付け完了です。
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