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現在では,DTP,DTM市場の広がりやインターネット上に多数の個人サイトがあることからも分かるように,個人が創作的な活動をする機会の多い時代になったと思います。
DTVにおいても,その市場規模が大きくなっていると考えられますが,十分な機能を持ったDTV製品が安価に供給されていない状況と考えます。
営利企業に期待する方が間違いかもしれませんが,DTVに必要な機能を考えれば,必要な機能を実現しただけの安価なものから,操作性までも考慮した高価な機器まで,様々な製品があっても良い頃だと考えます。
「アナログとディジタルの違い」で説明したように,編集が容易なこと,コピーしても劣化しないことがディジタルの利点です。 しかし,現在のDTV機器は,必ずしもこの利点を生かしているとは言えません。 現在,コンピュータを使ったノンリニアビデオ編集では,膨大なHDD容量や高速な読み取り,書き込み速度,高速なデータ転送速度が必要になっています。 しかし,コンピュータからソース映像を直に扱えるようになることで,必ずしも膨大なリソースや高速な転送速度を用意する必要がなくなります。 膨大なリソースや高速な転送速度があれば,より編集が快適になるだけで,必須ではなくなるのです。 「映像言語について」に記載したように,映像編集は言葉を絵に置き換えてメッセージを作り上げる作業です。 足し算や引き算のように理屈だけで作り上げるものではなく,文章を作るときのように,感覚的に,言葉(ソース映像のシーン)を選んだり,文脈(シーンの組立)を作り上げることも重要です。 仕事にコンピュータを使っただけでは効率化できないのと同様に,映像をディジタル化しただけで便利になりません。 DTVの世界に Enterprise Architecture を当てはめるなら,上記の3つは Business Architecture です。 これを支える Data Architecture が欠けているのが,現在のビデオ市場です。 目的に合わせて適切なフォーマットが使われていないから,一向に便利にならない。 現状(As Is)が描けても将来像(To Be)が描けないネックが,ビデオフォーマットの問題ではないでしょうか? カメラとしての機能がいくら向上しても,それは道具の性能が上がっただけに過ぎません。 より消費者に便利さを感じてもらうためには,道具単体としてではなく,もう1段階余分に利用方法を考える必要があります。 消費者は,カメラで撮影するために使うのではなく,カメラで撮影した映像を見たいから使うのです。 カメラ単体の使い勝手ではなく,撮った映像を扱いやすくすることが重要ではないでしょうか? | ||||||||||||||||||||||
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